中古農機具買取コラム
草刈機の刃の選び方や交換方法・交換時期を徹底解説
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草刈機の刃はホームセンターなどでも様々な種類を見かけますが、たくさんありすぎてどれを選んで 良いのかわからなくなるのではないでしょうか?
あなたが使っている刃は、本当にあなたの用途に合っているのでしょうか?
いまよりも、あなたに合った刃が見つかるかもしれません。
草刈機の刃は、大きく分けて3種類あります。チップソー、ナイロンコード、金属刃です。これらは草刈りをする場所や用途によって使い分けることが重要です。
そこでこの記事では、刃の種類や用途、交換の方法や便利なアタッチメントなど、草刈機の刃に関する情報をわかりやすくまとめました。圃場の雑草管理などに、どの草刈機の刃が適しているのか、この記事を参考にしてみてください。
草刈機の基本的な使い方などは、こちらも併せてチェックしてみてください。
草刈機の基本的な使い方や初心者でも使いこなすコツ、メンテナンス方法まで
目次
1. チップソー
草刈機の新品購入時に付属している刃がこのチップソー。
一般的なサイズは230mm(9インチ)と255mm(10インチ)の2種類になります。
刃が大きくなるとエンジンへの負荷が大きくなるので高排気量のエンジンが必要になります。
そのため、排気量が約25cc以下であれば230mm、26cc以上だと255mmが付属しているのが一般的です。
チップソーの適した場所
鋸刃の先端にチップと呼ばれる硬い合金が溶接されているので、切断性能と耐久性が高いのが特徴です。
硬い草や軟らかい草などが混在するような場所でも、刈り残しが少なく使い勝手が良いため、初心者からベテランまで幅広く使用されています。
しかし、チップソーはどんなものでも切ってしまうので注意が必要なのです。特に、圃場に水管理システムなどの電気設備が設置されている場合は、配線を切断してしまうことがありますので注意が必要です。
刃数が多いものと少ないものの違い
刃数の多いものと少ないものとで種類があるのですが、刃数の多いものは切断力が高く、硬い茎などが多い場合に有効です。また、飛散範囲も狭くなります。
刃数の少ないものは刃の間隔が広く確実に草を掴むことができるので、軟らかい草が多い場合に有効です。こちらは、回転力も高まり飛散範囲が広くなります。
草の状況や場所に応じて刃を使い分けることは、作業の効率アップにもつながります。
チップソーの交換時期
交換時期の目安は、
- 切れ味が悪くなったとき
- チップが摩耗し丸くなってきたとき
- 刃が欠損、チップソー本体が変形したとき
悪くなった刃を使い続けると、作業効率が下がり、刃こぼれや変形でバランスが悪くなり、振動の原因にもなることがあります。これは、草刈機本体の故障にもつながってしまいます。
上記の目安にひとつでも該当する場合は刃を交換することが望ましいでしょう。
チップソーの替え方
刃を止めているボルト(またはナット)は、逆ネジ(左ネジ)になっております。
普通のネジは左に回すと緩みますが、逆ネジは左に回すと締まります。そのため、刃の取り付けボルト(またはナット)を緩めるときは右回しとなります。
ボルト(またはナット)は保護カバーの奥に取り付けられているため、付属のレンチかソケットレンチを使用するとスムーズに作業することができるでしょう。
取り付ける場合は刃の向きを確認し、回転方向に刃が向くように取り付けなければなりません。また、草などのごみを挟み込まないように取り付け面をしっかり清掃し、真ん中で固定するように締め付けてください。
新品の刃にはカバーがついていますがすぐに外してはいけません。
レンチでボルト(またはナット)を回すと、刃も一緒に回るため手で押さえなければなりません。この時、刃にカバーが付いていると安全に作業できるので、取替作業が完了するまでカバーを付けておくと良いでしょう。
チップソーのアタッチメント
草刈作業中は常に刃を浮かせた状態を保持しなければならず、意外と大変な作業です。しかし、それを軽減するためのアタッチメントがあるのです。
刃の取り付けボルト(またはナット)を利用して刃と一緒に取り付けるのですが、刃よりも地面側になるように取り付けることで、刃の高さを均一に保持することができます。感覚としては刃を地面に置いている状態になるので、作業が格段に楽になります。
近年は便利グッズがほかにもありますので、ホームセンターなどで見つけるのも楽しいかもしれません。
2. ナイロンコード
チップソーの次に選ばれているのがこのナイロンコード、ナイロン刃とも呼ばれています。安全性に優れており、硬いものに触れてもチップソーのようなキックバックがないため、初心者や作業に不慣れな方でも、安全に作業することができます。
チップソーが切断するのに対し、ナイロンコードは叩き切るような刈り方をします。しかも、高排気量エンジンに取り付けるので、飛散物の飛距離が伸びてしまいます。
たとえば、小石などを叩いてしまうと障害物がなければ15m程度は飛んでしまうので、万が一そこに自動車などがあると、車体にへこみを作ったり、窓ガラスを割ってしまったりすることがありますので、周辺への注意が必要になります。
ナイロンコードの基本的な使い方
ナイロンコードは「ナイロンカッター」と呼ばれるホルダーに巻きつけ、草刈り機にセット。コードは10〜20cmほど引き出して使用します。
草刈り作業を進めていくとコードは徐々に摩耗します。コードが短くなると作業効率が下がるので、一旦エンジンを止め、ナイロンコードを再度引き出し、再び作業に戻ります。
作業中はこれを繰り返し、引き出すコードがなくなれば、ナイロンカッターを再び取り外し、コードを巻き直します。
ナイロンコードの種類の紹介
コードにはたくさんの種類がありますが、その違いはコード切断面になります。丸型や三角・四角、星型のものや、捻じれてスパイラル形状のものなどがあり、切断能力や耐久性などそれぞれに特徴があります。
- 丸型は耐久性には優れるが、角型に比べると切断力は若干劣ってしまいます。
- 三角・四角・星型は切断力には長けているが、角が摩耗しやすいため、耐久力が低く、小まめな引き出しや交換が必要です。
- スパイラルは角型がらせん状に捻じられた形状をしているので、コードの各角が均等に草に当たるように作られており、高い耐久性と切断力を保持します。
ほかにも、ノコギリ形状のコードは切断力が高くなっています。
また、コードを巻くのではなく15cm程度に短くカットされたコードを差し込むタイプなどもあります。
ナイロンコードの替え方
まず、予備のナイロンコードを2m程度引き出し、半分に折り曲げます。つぎにナイロンカッターの蓋をはずし、ナイロンコードを巻きつけるのですが、ナイロンカッターにも通常は巻きつけ方向が矢印と一緒に記されているので、巻きつけ方向に巻きつけます。すると、刈り取るときにコードが遠心力で広がります。
差し込みタイプのコードは、短くなったらナイロンカッターを外し、差し込みコードを交換するだけです。回転方向などは気にしなくて良いので素早く交換することができます。
ナイロンコードのアタッチメント
ナイロンコードは安全性が高いのが利点ではありますが、短くなると引き出すために一度エンジンを止め、肩掛けから取り外し、コードを引き出すという作業が次第にわずらわしくなってしまいます。
そんな手間を省くことができるアタッチメントが「自動繰り出し」機能の付いたナイロンカッターです。
文字通り短くなると遠心力で自動的にコードが引き出されます。わずらわしい作業を省けるので、巻きつけたコードがすべて繰り出されるまで刈り続けることができる、とても便利なアタッチメントです。
ほかにも、ナイロンカッターの地面側にスイッチが付いており、地面に叩き付けることで任意に繰り出しができる「叩き繰り出し」や、薄型・軽量のもの、ナイロンカッターを分解しなくてもコードの巻きつけができるものなどがあります。
変わったものでは、差し込みコードタイプで、ナイロンカッターの形状が回転翼になっており、刈り取りの回転で揚力が発生し、作業中草刈り機が軽く感じるナイロンカッターなどもあります。
3. 金属刃
金属刃とは、チップソーとは異なり、刃にチップが付いていなく円盤の切り欠き自体が刃になっているものをいいます。
刃の枚数によって円形でないものもあるのですが、刃数が2〜8枚のものが一般的です。
おもな用途は、雑木なども生えている山林などの大雑把な刈り取りなどに使用します。
刃が金属なので摩耗すると研ぐこともできますし、裏表反転し、反対の刃を使うこともできます。
しかし、刃数が少ないため、硬いものにぶつかるとキックバックが大きいので、使用できる場所は限られてしまいます。
圃場の管理をするうえでは不向きな刃ですが、どんなものか試してみるのもいいかもしれません。
まとめ
草刈機の刃の選び方や交換方法、交換時期についての基本的な知識をご紹介しましたが、刃のメンテナンスは安全性と作業効率に直結する重要な要素です。定期的な刃の点検と交換を怠らず、草刈り作業を安全かつ効率的に行いましょう。草刈機の刃は、正しく取り付けられ、適切にメンテナンスされることで、長期間にわたって最高のパフォーマンスを発揮します。
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