中古農機具買取コラム
【決定版】自分でできるコンバインの適切なメンテナンスとネズミ対策
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コンバインは、農業において不可欠な多機能な農業機械であり、その高価な価格から長期間にわたって使用することが望まれています。しかし、コンバインの稼働寿命は様々な要素に左右されます。本記事では、コンバインのメンテナンスにおいて重要なポイントを詳しく解説し、高価なコンバインを効果的に保守し、最大限の寿命を得るための手順を提供します。
目次
コンバインの耐用時間・寿命
コンバインの寿命は10年、稼働時間にして約1000時間程度と言われています。使用年数は目安でしかなく、稼働時間のほうが寿命に大きく関わってきます。使用時間が長いほど、機会が消耗していくからです。
しかし、使用状況やメンテナンスによってコンバインの寿命を延ばすこともできます。なるべく長く使用するには、エンジン部分や刈り取り部分などの主要部分のメンテナンスや点検を定期的に行うことが重要です。コンバインは使用時間が500時間を超えてくると、故障しやすくなってきます。不調やトラブルが続くようなら、買い替えも検討したほうが良いかもしれません。
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メンテナンスの重要性とメリット
コンバインのメンテナンスは、長期間にわたって安定した稼働を維持し、修理や交換の費用を最小限に抑えるために不可欠です。適切なメンテナンスを行うことで、コンバインの性能や効率が向上し、作業の品質が向上します。特に兼業農家では休日に作業をおこなうことが多いので、故障してしまうと困ってしまいますよね。
また、コンバインの修理代や整備代は想像以上に高額です。整備代は3条刈りでは10万以上、6条刈り等大型コンバインの整備・点検代は100万以上になることも珍しくありません。クローラーは交換するとなると1本20万近くします。できる限りセルフメンテナンスにより機械の故障やトラブルを事前に予防し、生産性を高めていきましょう。
さらに、コンバインを買替えたり、下取りや買取りに出す場合、メンテナンスの状況によって買取り価格は大きく変動します。定期的なメンテナンスを行い、機械の状態を良好に保つことで、より高い買取り価格が期待できます。特に、メンテナンス記録をしっかりと残しておくことで、買取業者に対して機械の信頼性を証明しやすくなり、高値で買い取ってもらえる可能性が高まります。
掃除の重要性と手順
コンバインの掃除は、メンテナンスの基本です。穀物の通り道や他の部分の掃除を徹底的に行うことで、機械の動作をスムーズにし、損傷やトラブルのリスクを低減します。泥や籾が残っていると、そこから虫が入ったり、腐ったりして腐食や錆が発生してしまいます。
基本的な掃除の手順
- 各部のカバーを外し、籾の通り道を丁寧に掃除する。こぎ胴を開き、籾の残りを取り除き、内部をエアコンプレッサーでブローする。コンプレッサーはある程度強いものででないと、キレイに掃除できません。
- エンジン周りや他の部位も掃除し、穀物やゴミを取り除く。特に穀物の通り道は、一粒も残さないように注意深く掃除します。
掃除をする際には、安全な場所で作業を行い、必要な保護具(手袋、ヘルメット、防じんマスク、防護メガネなど)を着用することも重要です。
ベルトのチェックとテンション調整
コンバインには多くのベルトがあり、これらのベルトの摩耗やテンションの調整が重要です。摩耗したベルトは交換する必要があり、ベルトのチェックは掃除時に行うことをおすすめします。ベルトのチェックの手順には以下が含まれます。
- ベルトの摩耗を確認するために、ベルトとプーリーの関係性をチェックします。摩耗したベルトは、プーリーとの接触が悪くなります。
- Vベルトの場合、ベルトの上面がプーリーから出ているかどうかを確認します。ベルトの上面がほとんど出ていない場合は、交換時期です。
- 平ベルトの場合は、裏面の状態を確認し、摩耗が進んでいる場合は交換します。
また、ベルトのテンション(張り)の調整も重要です。コンバインにはテンションバネがあり、バネの長さでベルトの張りを調整します。取扱説明書に従ってバネの長さを測定し、正しいテンションを維持します。
ネズミ対策の重要性
コンバインはネズミの被害を受けやすい機械です。ネズミは穀物を食べたり、コンバインの中に巣を作ったりすることがあります。ネズミ対策の手順には以下が含まれます。
- 掃除後にネズミの撃退液を塗布することをおすすめします。ネズミ撃退液はハーブなどの天然由来の成分を使用したものを選ぶことが重要です。穀物に無害な成分であることを確認しましょう。
- 超音波を発信する撃退器も効果的なネズミ対策として利用できます。
- 籾殻が残っているとネズミが発生しやすいので、細部まで丁寧に掃除しましょう。
刈刃、こぎ刃、カッター刃の交換
コンバインの刈刃やカッター刃の交換は、収穫効率と品質に直接影響するため非常に重要です。鈍くなったり欠けたりした刃を使用すると、作物の刈り取りが不均一になり、収穫効率と品質が低下します。また、鈍い刃はコンバインのエンジンに余計な負荷をかけ、燃料効率を悪化させるだけでなく、長期的には機械に損害を与える可能性もあります。そのため、定期的に刃を交換することは、コンバインのパフォーマンスと寿命を維持し、最高の収穫効率と品質を確保するために欠かせません。
コンバインの刃の交換は、以下の手順で行います。まず、作業を始める前にコンバインが完全に停止し、エンジンがオフであることを確認します。そして、適切な保護具を着用します。次に、旧刃を取り外します。旧刃は通常ボルトまたはピンでカッターバーに固定されているので、これを緩めて旧刃を外します。その後、新しい刃をカッターバーに適切に位置づけ、取り外したボルトまたはピンを使用して固定します。最後に、新しい刃が適切に動作することを確認します。
その他のメンテナンス
注油: コンバインには自動注油機能がある場合でも、必要な箇所に手動でオイルを注入することを忘れないでください。オイルを丁寧に注油することで、チェーンや刈刃などがスムーズに動き、コンバインを長持ちさせることにつながります。
クローラーの泥落とし: クローラーは泥やワラで汚れやすいため、掃除を行います。ただし、普通のホースや洗浄機では、まったく落ちません。クローラー等、コンバインの足回りを洗浄する場合は、高圧洗浄機を使用しましょう。また重労働な作業であるため、体力に自信のない人はプロに依頼することを検討しましょう。
プロフェッショナルのアドバイスを受ける
コンバインのメンテナンスは専門知識と経験を必要とする作業です。メンテナンスの範囲を超える修理や交換作業については、農機具修理専門のプロに依頼することをおすすめします。最寄りのJAや、コンバインの購入先の農機具店、近くの販売店では点検整備をおこなってくれます。また、最近では中古農機具専門店や農機具買取り店でもメンテナンスできる所もあるようです。
メンテナンススケジュールの作成
長期的なメンテナンスを計画的に行うために、定期的なメンテナンススケジュールを作成しましょう。メーカーの推奨事項や専門家のアドバイスを参考にして、各種メンテナンスタスクの実施時期を把握しましょう。定期的な点検や予防保全作業を行うことで、コンバインの寿命を延ばすことができます。きちんと整備されているコンバインとそうでないコンバインでは、買取り価格に大きな差がでます。
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メンテナンス記録の重要性
コンバインのメンテナンスに関する記録をしっかりと保管しましょう。点検結果、修理履歴、部品の交換時期などの情報を文書化することで、将来のメンテナンス作業や保証請求時に役立ちます。また、コンバインの取扱説明書やメンテナンスマニュアルも大切に保管し、必要な情報にアクセスできるようにしましょう。コンバインの下取りや買取りしてもらう際には、メンテナンスの有無は買取り価格に大きく影響します。
まとめ
高価なコンバインを長期間使い続けるためには、適切なメンテナンスが欠かせません。掃除、ベルトのチェック、ネズミ対策などの基本的なメンテナンス作業を定期的に実施し、プロのアドバイスを受けながら必要な修理や交換作業を行いましょう。定期的なメンテナンススケジュールの作成とドキュメンテーションも重要です。これらの手順を遵守することで、コンバインの寿命を最大限に延ばし、安定した生産性を確保することができます。
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