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中古農機具買取コラム

稲刈りの最適な時期とタイミングの見極め方をプロが教えます!収穫量を最大化する方法

タイミングが重要!稲刈りの時期
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更新日

稲刈りは米生産者にとって、稲作の集大成と言えるもの。ただ、刈ればいいというわけではもちろんありません。稲刈りのタイミングを見誤るとそれまでの苦労が水の泡にもなりかねない事態となります。

ここでは、そんな稲刈りのタイミング、それに関係することを補足しながらお話ししようと思います。

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稲刈りの時期

稲刈りの時期

稲刈りとは、成熟した稲を収穫のために刈り取ることを指します。稲刈りの時期に関してはおおよその時期を予想できる人は多いと思いますが、実は地域によっても差があります。ここでは、地域ごとの稲刈りの時期についてご紹介していきます。

一般的な稲刈りの時期

稲刈りの一般的な時期は、8月下旬から10月中旬とされています。

ただし、これはあくまでこの時期に多くなるという目安であり、作付けされる地域の自然環境にあった品種をそれぞれ育てているため、みんな同じというわけにはいきません。それでも、地域にあった作付けをすることにより毎年だいたい同じ時期に田植えにはじまり、収穫することができるのです。

例えば『ササニシキ』や『あきたこまち』などのいわゆる名の知れたブランド米も大きく3種、早生・中生・晩生、の品種に分かれており、作付けする地域にあった品種を選定し、育てることにより、田植えや収穫の時期をだいたい一定にすることができています。

名前の通りなのですが、早生は早く育ち、早く収穫できる品種ですが『早さ』を重視しているため収穫量は少な目となります。中生は早生の晩生の中間の性質も持ち、晩生は遅く育ち、遅く収穫できる品種です。『遅さ』を重視しているため収穫量は多めになります。

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それでは、詳しく地域ごとの稲刈り時期をみていきましょう。

地域ごとの稲刈りの時期

地域ごとの稲刈りのおおよその時期は以下のようになります。

  • 北海道~東北方面:9月下旬から10月下旬
    ※東北方面でも北海道に近づくほど、稲刈りの時期は遅くなる傾向にありますが、北海道では逆に気温の関係から作付けする品種を早生にすることが多く、稲刈りの時期が東北方面よりも早くなることもよくあります。雪が降る前に、気温が下がりきる前にという対策です。
  • 関東方面:9月下旬から10月中旬
    ※千葉県ではビニールハウスを用いた稲作を行う農家が多いため、他の関東方面とは違い、8月下旬から9月中旬となることもあります。
  • 中部方面:9月初旬から10月初旬
    ※他の地域と比べても県ごとの収穫時期の差がない安定した方面となります。
  • 近畿方面:9月初旬から10月初旬
    ※和歌山県・三重県の一部地域では8月下旬から稲刈りを行うこともあります。
  • 中国方面:9月中旬から10月初旬
    ※他の地域と比べても県ごとの収穫時期の差がない安定した方面となり、ほとんどの地域で9月中に稲刈りを終わらせる傾向があります。
  • 四国方面:9月初旬から10月初旬
    ※稲刈りの時期が県によって差が多い地域です。徳島県・高知県の一部温暖な地域では8月初旬から稲刈りを行うこともあります。
  • 九州地方:10月初旬から10月中旬
    ※福岡県が9月初旬、宮崎県・鹿児島県の一部温暖な地域では8月初旬の稲刈りを行うこともあります。
  • 沖縄方面:5月から6月と11月以降の年2回
    ※沖縄県は特殊で本土と違い、年に2回同じ水田で稲を育てる二期作を採用しています。台風を避ける形で田植えと稲刈りを行います。もともとは鹿児島県や高知県などの温暖な気候の地域でも二期作は行われていましたが、政策も関係し、今は沖縄県以外で二期作を行う米生産者は減りました。

天候事情と地域のつながり

沖縄県もですが、台風ではなくても昨今の日本の長雨事情は深刻なものです。台風では全滅する可能性も高く、長雨でも規模によりますが、地盤がゆるんでしまいます。ぬかるんだ地盤では後述しますが農機具の使用も難しくなり、乾燥を待たなくてはいけなくなるため収穫は遅くなっていきます。台風や長雨前に刈り取ることもありますが、その場合は想定よりも早い場合は十分に育ちきっていないということで品質に問題がでてしまうこともあります。

また、地域により近隣の米生産者と協力して、例えば、農機具の共用であったり、時期をあわせることにより病害虫の被害を減らすといった対策をしているため、稲刈りのタイミングを決めることはなかなか難しいものとなります。

稲刈りのタイミングを決める3つの方法

稲刈りのタイミング

ここまで各地域による一般的な稲刈りの時期について話してきました。ここからはおおよその時期の中で、どのように稲刈りを始めるタイミングを見計らっているかについて話していこうと思います。

稲刈り開始のタイミングを決める重要な方法が3つあります。1つ目は『出穂してから40日前後が経過していること』、2つ目は『出穂してから積算温度が1000℃前後になっていること』、3つ目は『枝分かれした穂先が黄色くなること』です。

タイミング1『出穂してから40日前後が経過』

田植えから出穂までは、早生~晩生までの品種の違いをふまえると、約50日から80日となります。そこに、『出穂してから40日前後が経過していること』、の日数を加えると、田植えから約90日から120日経過したあたりが稲刈り開始のタイミングと言えます。

タイミング2『出穂してから積算温度が1000℃前後になっていること』

積算温度は毎日の平均気温のことなので、『出穂してから積算温度が1000℃前後になっていること』というのは、稲の穂が出た時から毎日の平均気温を調べ、その合計が1000℃前後になったタイミングとなります。例えば、30℃の日が10日続いたとすれば、30×10=300℃と計算していきます。

前述『一般的な稲刈りの時期』にある早生・中生・晩生の品種でより詳しく言うと、早生で積算温度950~1000℃、中生で積算温度1000~1050℃、晩生で積算温度1050~1100℃が目安となります。

タイミング3『枝分かれした穂先が黄色くなること』

『枝分かれした穂先が黄色くなること』とは籾全体の85%以上が黄色くなった状態をいい、目視で色判定を行います。籾とは稲の実の部分のこと。つまり、お米が実った状態は籾と言われます。出穂後、稲の葉や茎を通り、籾に栄養がどんどん溜めこまれていきます。籾に十分な栄養が溜まると使命完了ということで、枯れます。この枯れた状態が黄金色に見える時期です。籾が栄養をたっぷりと溜めこみ、まさしく、黄金色の稲穂がたわわに、の状態と言えるでしょう。

この枯れた籾殻をとると玄米となり、玄米から更に胚芽や糠をとると白米となります。
しかし、稲の葉や茎が気温の影響や病害虫などの影響を受けていた場合は赤みを帯びて、残念ながら黄金色になることはありません。目視での確認となりますが、積算温度よりも更に籾の状態を実際に確認するため、精度が上がり、多くの米生産者が行っています。

最後は米生産者の『勘』がものをいう

以上、3つのタイミングをご紹介しましたが、3つの条件が揃えば揃うだけ、米生産者がもっとも収穫をしたい時期といえるものの、すべて揃わなければ稲刈りは行わえないというわけではありません。天候との兼ね合いもあり、どの時点で稲刈りに踏み切るかは最後、米生産者が長年の経験から手に入れた『勘』がものをいいます。

早く稲刈りをすると未成熟米が増え、収穫量が減りますし、遅く稲刈りをすると収穫量は増えるものの、籾が必要以上に栄養を溜めこみすぎ、色やつや、品質や食感などが低下し、自宅で消費する分にはいいですが市場価値が下がってしまいます。

また、ご紹介したタイミングはあくまで食米としてのもので、例えば日本酒の材料として使うなど使用用途によりさらに稲刈り時期の見極めが難しくなることもあります。
稲刈りのタイミングを見極めることが難しいことが分かりますね。

稲刈りをする際に知っておいた方がいい事項

稲刈りの時期まとめ

ここまで稲刈りの地域ごとによる時期・タイミングについて話してきました。ここでは簡単にではありますが実際に稲刈りをする際に知っておいたほうがいい事項をご紹介していこうと思います。

稲刈りに使う農機具

田んぼの規模にもよりますが、現在でも昔ながらの手作業で稲刈りを行うこともありますが、現在ではコンバインやバインダーといった農機具を使うことでほとんどで効率化が進んでいます。特に、コンバインは全国的に多く使われており、改良も重ねられています。

ただ、基本的にどのような農機具であっても使う頻度は年に1回の決まった稲刈りシーズンのみとなります。当然、機械ですので久しぶりに動かすとなると動作が気になるところです。使いたい当日に故障が発覚したとしても、その時期は基本的に多少のずれはあるものの稲刈り最盛期。修理業者に依頼してもなかなか対応が難しいので、ある程度稲刈り時期が近づいてきたら使う農機具の動作確認を忘れずに行ったほうがいいと言えます。

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稲刈り前の下準備・落とし水

落とし水とは田んぼの水を抜く作業のことですが、手作業で稲刈りをするならばまだいいのですが、農機具を使う場合はとても大事な作業となります。この落とし水は田んぼの水を抜くことにより、田んぼを乾かすために行います。なぜ、乾かすのかというと、ぬかるんだ田んぼや水をはったままの田んぼでは農機具が正常に動作しないからです。稲刈りの5~10日ほど前から落とし水は行いますが、早く水を抜きすぎると稲の育ちが悪くなり、田んぼの完走が十分でないとせっかくの農機具が動かなくるので注意が必要だと言えます。

収穫量と乾燥機

稲刈りと必ずセットになるのが乾燥です。稲をただ刈るだけで終わりではありません。乾燥機を持っている場合は持っている乾燥機で対応できる量がその日の収穫量となります。稲刈り後、籾をそのままにしておくと品質ががくっと下がってしまうので注意が必要です。乾燥機を持っていない・故障したときはライスセンターなどに持ち込みも可能ですのでニーズにあわせて所在地や手続等必要なことは事前に確認しておいたほうがいいと言えます。

まとめ

稲刈りのだいたいの時期は地域によって差があること、稲刈り時期のなかでもいつ稲刈りを開始するのかタイミングを見極めることはとても大切であることがわかります。いくらタイミングが完璧であっても、稲刈りをする農機具であったり、稲刈りと必ずセットになる乾燥という作業に支障があったりすると苦労が水の泡。

そうならないように事前準備も重要であり、市場に流れるまでの大変さがよく分かります。普段何気なく、当たり前のように口にいれているお米。そこには並々ならぬ米生産者の努力があることに感謝する日があってもいいかもしれませんね。

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この記事を書いた人
田中 和男
田中 和男

卒業後、地元のJAに就職し30年以上農機センターで勤務。 定年退職後、自ら中古農機事業を立ち上げて地元を中心に販売・買取やレンタルを行う。 農業機械1級整備士の資格あり。 自らも兼業農家として実家の農業を50年近くやっています。

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