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中古農機具買取コラム

米作りを効率化する方法4選:効率化で品質向上も可能【スマート農業】

公開日
更新日

近年、技術の進歩とともに農業も効率化してきています。従来の米作りでは時間がかかり、体力も必要なため、効率的に行っていきたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

効率化することで、米作りの負担を減らせるだけでなく、コスト削減にもつなげられます。また、各農機具メーカーからスマート農業を競うように最新の農機具が開発されています。

この記事では、米作りの効率化について、注目されている理由や効率良く米作りを行う方法を中心に詳しく解説していきます。最新の技術を用いたスマート農業についてもまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。

なぜ米作りが効率化されているのか

米作りは、年間を通して以下のようにさまざまな作業が必要になります。

時期 作業内容
3月
  • 種まき
  • 苗づくり
4月
  • 育苗
  • 田植え準備
5・6月
  • 田植え
7月
  • 水管理
8月
  • 稲の成熟
9月
  • 収穫
10月
  • 乾燥
  • 出荷

このように、米作りは長い時間をかけて行っており、それぞれの負担を軽減するために米作りの効率化が進められています。さらに、農業におけるさまざまな問題や課題があげられていることから、効率的に米作りを行うようになっています。

ここからは、以下の2点に着目して、米作りが効率化されている理由について解説していきます。

  • 農家の高齢化
  • コスト削減

農家の高齢化

まず、日本の農業が抱える課題として、農家の高齢化があげられます。現在の日本では、少子高齢化が問題となっており、それにともない農業でも担い手の減少が課題になっています。1年を通して多くの作業が必要な米作りは、高齢者にとって負担が大きいでしょう。

農家の高齢化を防ぐために、さまざまな取り組みがされてきました。しかし、改善が見られないことから、米作りの負担を軽減しようと効率化が注目されています。

コスト削減

米作りを効率化するメリットとして、コストの削減があげられます。コストは、農業だけでなく経営を行う上で重要視される点です。コストを抑えて農業を行うことで、利益をあげられるため、どのようにコストを削減するかがポイントとなるでしょう。

例えば、効率的に米作りを行うことで、以下の2点のコストを削減できます。

  • 人件費
  • 燃費

1年を通して作業が行われる米作りにおいて、コストの大きな割合を占めるのは人件費ですが、機械化によって、人手不足の解消にもつながり、人件費の削減になります。

さらに、使用する農機具を燃料効率の良いものに変えることで、燃費も削減できるでしょう。

米作りを効率化するデメリット

米作りを効率化することで、人件費や燃費を削減できるメリットがありますが、一方でデメリットもあります。
以下では、最新の技術や機械を導入することによるデメリットについて、詳しく解説していきます。

  • 最新の技術や農機具を導入するために高いコストがかかる
  • 地域によっては通信環境が整っていない
  • 最新の技術や農機具を扱える人材や知識が必要

メリットだけでなく、デメリットについても考慮したうえで、それぞれの農家に合った方法で米作りを行っていきましょう。

最新の技術や機械を導入するために高いコストがかかる

米作りを効率化することで、人件費や燃費を削減できますが、最新の技術や機械を導入するために高いコストがかかります。

従来の農機具を使用した場合にかかる人件費や燃費と、新しいシステムや機械に変えた場合にかかるコストや利益などを比べて、導入を検討しましょう。また、導入する際には助成金制度を利用するなど、初期コストを抑える工夫をしましょう。

地域によっては通信環境が整っていない

GPSや光ファイバーを利用した農業用ドローンや、リアルタイムでの状況把握が必要な場合、通信環境が整っていることが条件になります。しかし、地域によっては通信環境を整えるのが難しい場合があります。

特に、高齢化が問題となっている農業では、光ファイバーの整備が遅れているのが現状です。時代の変化、農業の現状に合わせて対応していくことが必要になってきます。

最新の技術や機械を扱える人材や知識が必要

効率的に米作りを行うために、農業用ドローンやロボットなどの機械を操作できる人材や、ITスキルをもった人材が必要です。これまで使用したことがない人は、扱いが難しいと感じることもあるでしょう。

また、技術は日々進歩しており、常に最新の情報を取得し、システムを更新する必要があります。しかし、ITスキルを習得し、機械を操作できるようになれば、従来の米作りより負担を減らして作業できます。

導入前に、ある程度の知識を身に付け、導入した際にスムーズに扱えるように準備をしておくと良いでしょう。

効率的に米作りを行うならスマート農業

人手不足を補い、負担を軽減しながら効率的に米作りを行うなら「スマート農業」を導入すると良いでしょう。スマート農業とは、ICT(情報通信技術)を活用した農業のことです。

ロボットやAIなどの技術や、農業のデータを活用して、農業の生産性を向上させることを目的にスマート農業が広がっています。また、スマート農業を導入することで、品質の向上にもつながります。

気温や土壌の状態などによって、農作物の品質は変わってしまうものです。しかし、スマート農業を導入し、過去の農業データなどを活用することで、品質の維持・向上が可能になります。

以下では、スマート農業で使われている技術についてまとめました。

  • 農業用ドローン
  • ロボットトラクター
  • アシスト田植え機
  • センサー技術

農業用ドローン

農業用ドローンを使用することで、広範囲の水田でも効率的に米作りを行えます。例えば、種まきや農薬・肥料の散布作業で活用できるでしょう。

ドローンに搭載されているカメラやセンサーによって、作物の健康状態や水田の状態を分析し、農薬や肥料を散布するタイミングを見極めます。また、農薬や肥料を均一で適切な量を散布することができるため、効率的かつ環境にも配慮した米作りができます。

さらに、ドローンを用いてデータを収集することで、収穫時期や収穫量の目安を出すことも可能です。

ロボットトラクター

ロボットトラクターとは、ロボット技術により自動走行で作業を行うトラクターのことです。主に耕うんや代掻きなどの作業で用いられています。ロボットトラクターは、安全面から監視する必要がありますが、遠隔での操作が可能というメリットもあります。

手作業では、経験や技術が必要になりますが、ロボットトラクターは操作ができれば人によって質が変わることもないため、誰でも簡単に作業ができるでしょう。また、複数台で作業ができれば、より効率的に米作りができるようになります。

アシスト田植え機

アシスト田植え機は、GPSや測位衛星の技術を用いた田植え機です。ハンドルを自動制御することで、あらかじめ設定した経路を自動で走行してくれます。

そのため、田植え機の操作に不慣れな人でも、簡単にまっすぐと田植えができます。アシストがあることで、作業時間を軽減できるだけでなく、細かい作業で必要な集中力による疲労も軽減できるでしょう。クボタ、ヤンマー、イセキ、三菱から販売されています。

関連記事:あなたの田植え機を高価買取り!効果的な売却のための究極ガイド

センサー技術

センサー技術は米作りにおいて、作業の効率化や品質の向上に役立ちます。例えば、水田の管理にセンサー技術を活用すると、水温や水位などのデータを取得可能です。

データをもとに、給水のタイミングを見極めることができ、水田の管理に必要な時間や人件費を減らせます。さらに、人工衛星を活用したリモートでのセンサー技術により、水田全体の稲の生育状態を確認できます。リモートでの確認は、広い水田を管理する上で作業を楽にできるでしょう。

まとめ

人手不足が懸念されている農業において、1年を通して多くの作業が必要な米作りは効率的に行う必要があります。効率化にもさまざまな方法があり、それぞれの農家に合わせた取り組みを選ぶことで、作業時間や人件費の削減が可能です。

負担の軽減やコストの削減だけでなく、品質の向上にもつながるため、よりよい米作りにつながります。これまで最新の技術や機械を取り入れることに抵抗を感じていた人も、ぜひこの機会に取り入れてみてください。

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この記事を書いた人
田中 和男
田中 和男

卒業後、地元のJAに就職し30年以上農機センターで勤務。 定年退職後、自ら中古農機事業を立ち上げて地元を中心に販売・買取やレンタルを行う。 農業機械1級整備士の資格あり。 自らも兼業農家として実家の農業を50年近くやっています。

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